もし我々が夢見る畑があるとしたら、それはまさに「La Maréchaude」の畑に違いない。それはヴェルジソンの岩山から続く、本当に険しい南向きの斜面に位置する畑だ。60年から90年樹齢の古木。土壌は素晴らしい。遠い昔、ここは海底であり、海の成分が化石化したライム・ストーンの断片となっている。ベージュやピンクの丸い小石がたくさんある。濃いオーク色の土が表土となりそれにより夏の暑い日差しの下でも刺激が弱まり、優しい状態の土壌でいられる。 「La Maréchaude」の畑のブドウの収穫は、ちょうど過熟する寸前の状態を見極め、毎年行う。収穫はすべて手摘み。小さなカゴで集め、お手制のリフトで上方に運ぶ。破れたり傷つくことはなく、カゴから直接プレス機に投入。そしてものすごくゆっくり、ソフトにプレス。収量が低く、凝縮し、ボリュームたっぷりの果汁は24時間放置されオーク樽へ。低温発酵のもと、翌年の夏まで定期的にオリをかき混ぜながら熟成。100%新樽。 このワインは、長い余韻が特徴で、とてもデリケート。繊細な花の香りがハーモニーを奏でる。バランスがよく、シャルドネの味わいのコンチェルト。強い構成力と偉大なる複雑味が素晴らしい力作。フォアグラ、ロックフォール・チーズなど濃密なものに。